期待する声が強まっている

彩芽のウェブログ…背景には海外勢の活発な資金シフトがある。
日経平均は1日、3カ月ぶりに2万円を回復したが大型株は不安定な新興国景気の影響が懸念され、上値を追う機運は乏しい。
半面、中小型株は内需中心の銘柄が多く、海外発の材料に影響され にくい側面がある。
11月に米国の投資家を訪問した、市場分析を手がけるブーケ・ ド・フルーレットの馬渕治好代表は海外景気に左右されやすい大型株から小型株に資金を移す投資家が増えていると話す。
相場全体の方向感が乏しかった3日はスマートフォン向けゲームのKLabが6%高、ソフト開発のシステムインテグレータが7%高となった。
割安な中小型株に狙いを定め、買い進む海外機関投資家の動きも広がる。
投資家が発行済み株式の5%以上の株式を保有したり増減したりした場合に開示する大量保有報告書によると、米RMB・キャピタル・マネジメントは10月下旬までに音楽配信技術に強いフェイス株を取得。
11月に入ってからは地図の企画・販売を手がける昭文社株を買い増した。
RMB社は割安に放置された日本の中小型株に投資するファンドを運営しており、 ディック・バリッジ最高経営責任者は日本の中小型株に対する北米の富裕層の関心が高まり、ファンドには継続的に資金が流入していると話す。
米運用会社ハーディング・ローブナーは医薬品情報サイトを営むエムスリーの保有株比率を引き上げた。
英ハイクレア・インターナショナル・インベスターズも潤滑油などを販売するMORESCOの株を取得した。
日本の中小型株に投資するAPアセットマネジメントのチーフ・インベストメント・オフィサー、ラファエル・ウー氏は高齢化、女性の労働参加に関するサービスやIT分野は成長期待が大きいと話す。
海外勢の中小型株への関心が長続きすれば相場全体の活性化につながる可能性がある。
米利上げを控え、大型株を手がけにくい環境が続く なか、相場の下支え役を期待する声が強まっている。